毎日かあさん カニ母編 西原理恵子







最近更新が滞っておりまして、申しわけございません。
いえ、決してさぼっていたわけではなく、別のブログ仕事や商品の仕入れに右往左往しておりまして......熱くなったり、寒くなると、書籍の注文が増えるのは、きっと外に出かけてまで、本を買いたくないからでしょう。
勿論、頑強(というかムチムチ)で売っている私も、汗だくでデブキャラ丸出しで買い出しておりますが、それも皆様と本との良い縁を繋ぐ手助けになれば......という一心です。

何故でしょう、丁寧に書けば書くほど空々しいのは。
でも、本当にそう思ってかけずり回っておりますので。

と、このように、タグ検索でいらっしゃった方には理解しがたい感じの入りで失礼します。

さー気を取り直して!今回紹介するのは、私が大好きな西原理恵子の名作「毎日かあさん」です。
昔のはっちゃめちゃな、身体を張った体験ルポもかなりの破壊力を持っており、何もしらない小学生が読んだら、ちょっとトラウマになりそうなぐらいのブラックユーモアとパワーを炸裂させていて、個人的には大好きなのですが、最近だと心温まるエッセイ漫画が売れ線なようです。

以前から、「Dark Mother 黒色の女神」こと、インドの破壊神妃・カーリーを彷彿とさせる方でしたが、そんな底にたぎるマグマはホッコリエッセイ漫画になっても健在です。
主に、長男と長女、二人の子供たちに関するエピソード(最早武勇伝?)が中心となっていますが、見ていて飽きない!
子供関連のエッセイ漫画となると、どうしても「何だかんだ言っても我が子超かわいー」なノロケ話に落ち着きがちですが、そんなよくも悪くも穏やかな風情の育児エッセイ漫画界で、異彩を放っています(類似する感触のものとして、榎本俊二の「カリスマ育児」も、かなりアナーキーな匂いを放つ秀作です)

勿論、子供のイタズラするところや、悪魔にも見紛う暗黒面を全面に押し出しつつも、そこにきちんと母性が介在するから、読者も安心して笑えるのでしょう。
あらすじを紹介しようかと思いましたが、内容が主に一ページ単位の読み切り漫画なので、紹介するよりも読んで頂いた方が、早いかと思われます。
って、そんなことを言ってしまったら、一応書評・紹介ブログという形を取っている身としてアウトですから、自分がグッと来たセリフを一カ所抜粋してご紹介。

西原さんが息子を褒めます。
ブロックが上手、ボール遊びが上手、とにかく、まー色々上手、と。
それに対して息子が「かあさん、ほめてばっかじゃだめなんじゃない」と。
するとそれに対して

「あんたをねえ けなしたらねえ キリがないの
朝から晩までおこってなきゃいけないの
お母さん自分のためにあんたをほめてんの わかった?
わかったら返事しなさいよ!」

......いやぁ、明言ですね。
個人的な話になり恐縮ですが、私も悪事ばかり働いていた割にあまり親から叱られた記憶が無いのですが、きっと両親はこのような心境だったのでしょう......西原さんに言われて初めてわかる親の気持ち。

このように、無知だった自分の視界をぐわっと広げてくれる一品です。
でも、子供向けではないでしょうね、この味わいや、気づきは、おごり高ぶった大人にこそ必要です。

インドの女神・カーリーは血を好み殺戮を楽しむ破壊の女神として扱われていますが、無知を破壊して、知識を得ようと努力する人達を祝福する存在でもあります。
いささか詩的な表現になりますが、創造的かつ破壊的な力を持つ女神、というと、まさしく西原さんのことではないでしょうか。

これからも、厚顔な人々の視野を広げてくれる存在であってください。
そして、彼女のマージャンルポや、体当たり海外ルポはちょっと刺激が強くて......という西原理恵子初心者の方には、まず最初にこちらをオススメしたいです。

※カーリーとは、けっして某華道家のロン毛のことではありませんので、あしからず。

毎日かあさん カニ母編




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